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文化祭模擬店の原価計算・利益計算のやり方|何個売れば黒字か

最終更新: 2026年7月24日 ・ 提供: FesRegi
メニューと値段を決めたら、会計係が次に向き合うのが「これ、結局いくら儲かるの?」「何個売れば元が取れるの?」 という数字の問題です。ところが多くの模擬店は、原価を材料費だけで"どんぶり勘定"してしまい、容器代やレンタル代を入れ忘れて、あとから「思ったより残らなかった」となりがちです。
この記事では、模擬店の原価・利益・原価率・損益分岐点を、自分の店の数字で計算する方法を、計算式・早見表・そのまま使える利益計算シートとあわせて解説します。読み終えたときに「うちは何個売れば黒字で、 完売したらいくら残るか」を自分で計算できる状態を目指します。学園祭・大学祭の模擬店でも計算方法は同じです。
この記事の結論
模擬店の利益は、どんぶり勘定でなく式で出せます。①1個あたりの原価を"見えないコスト"込みで出す → ②原価率・利益率を計算 → ③利益=(売価−1個あたり原価)×販売数−固定費 → ④損益分岐点=固定費÷1個あたり利益で 「何個売れば黒字か」を出す、の順です。計算した予測が当たったかは実売データで分かるので、販売数を自動で残せる FesRegi のような無料POSレジは答え合わせと翌年の精度アップに効きます。要点は次の4つ。
原価は材料費だけではない。変動費(材料・容器・割り箸)と固定費(レンタル・出店料)を分ける。1個あたり原価は「仕入れ総額 ÷ 作れる個数」で出す。
原価率=1個あたり原価 ÷ 売価 × 100。飲食は30%前後が目安だが、模擬店は相場が安めで3〜5割に収まりがち。
利益=(売価−1個あたり原価)×販売数−固定費。固定費を引き忘れると「黒字のつもりで赤字」になる。
損益分岐点=固定費 ÷ 1個あたり利益。「最低何個売れば元が取れるか」を先に知っておくと、当日の判断が楽になる。

まず「原価・利益・利益率」の言葉を整理する

計算に入る前に、混同しやすい言葉を先にそろえておきます。ここがあいまいだと、式に数字を入れても意味が 分からなくなります。模擬店の会計で使うのは、次の5つだけです。
原価:商品を用意するのにかかったお金。材料費だけでなく、容器・割り箸などの"見えないコスト"も含む。
売上:売った金額の合計。「売価 × 販売数」で出る。
利益:売上から原価やその他の費用を全部引いて、最後に手元に残るお金。
原価率:売価に対して原価が占める割合。「原価 ÷ 売価 × 100(%)」。低いほど利益が出やすい。
損益分岐点:黒字と赤字の境目。「最低何個(いくら)売れば赤字にならないか」のライン。
この記事では、この5つを模擬店の数字で順番に計算していきます。難しい会計用語は使わず、「1個あたりで考える」 のがコツです。まずは原価から出していきましょう。

【ステップ1】1個あたりの原価を正確に出す

利益計算のすべての土台が、この「1個あたりの原価」です。ここを材料費だけでざっくり出すと、以降の計算が まるごとずれます。ポイントは、費用を「売れた数だけ増える費用(変動費)」と「売れても増えない費用(固定費)」に分けることです。

変動費=1個ごとにかかる費用(これが1個あたり原価)

変動費は、商品を1個作るたびにかかる費用です。麺・肉・粉などの主材料に加えて、容器・カップ・トレー・割り箸・スプーン・紙ナプキン・ソースやトッピングの調味料まで含めます。この見えないコストの積み忘れが、模擬店でいちばん多い計算ミスです。1個あたりの変動費は、「仕入れ総額 ÷ 作れる個数」で割り戻すと簡単に出ます。たとえば、材料と容器を合わせて12,000円ぶん仕入れて120個作れるなら、1個あたりの 原価は100円です。この100円が、以降の計算で使う「1個あたり原価」になります。

固定費=売れても増えない費用(あとで損益分岐点に使う)

固定費は、1個も売れなくても、100個売れても、金額が変わらない費用です。フライヤーや鉄板・テントなどの機材レンタル代、出店料・参加費、看板や装飾の材料費などが当たります。固定費は1個あたりに乗せてもよいのですが、計算がややこしくなるので、ここではまとめて別立てにしておきます。あとの損益分岐点(何個売れば黒字か)の計算で、この固定費をそのまま使います。ガス代・電気代の ように使用量で変わるものは、見込み販売数で割って1個あたりに薄く乗せるか、固定費に含めるか、どちらか決めて おきましょう。

【ステップ2】原価率・利益率を計算する

1個あたり原価と売価が出たら、原価率を計算します。原価率 = 1個あたり原価 ÷ 売価 × 100(%)。原価100円のものを400円で売れば、100 ÷ 400 = 25%です。飲食では原価率30%前後が一つの目安とされますが、 模擬店は相場が安めなので、実際は3〜5割あたりに収まることが多いです。1個あたりで見ると、売価は「原価+利益」に 分かれるので、原価率25%なら(粗利ベースの)利益率は75%——という関係になります。
率だけだとイメージしにくいので、売価と原価率から「1個あたりの利益額」が読める早見表を用意しました。利益額 = 売価 ×(1 − 原価率)です。自分の店の売価と原価率が、だいたいどのくらいの利益額に なるかの当たりをつけるのに使ってください。
売価
原価率20%
原価率30%
原価率40%
200円
160円
140円
120円
300円
240円
210円
180円
400円
320円
280円
240円
500円
400円
350円
300円
※ 2026年7月時点の一般的な目安・例です。各セルは「1個あたりの利益額(売価−原価)」で、固定費を引く前の粗利です。 ここからレンタル代・出店料などの固定費を引くと、最終的に手元に残る金額はさらに下がります。数字は自分の店の 実際の原価と売価で計算し直してください。

【ステップ3】利益を計算する

いよいよ「結局いくら儲かるか」を出します。式はひとつです。
利益 = (売価 − 1個あたり原価) × 販売数 − 固定費
順番に見ていきます。まず「売価 − 1個あたり原価」で、1個売るごとに残る利益が出ます。売価300円・原価100円なら、1個あたり200円の利益です。これに販売数をかけると、売った分の合計利益 (粗利)になります。150個売れたなら200 × 150 = 30,000円。ここから固定費を引いたものが、最終的に手元に残る 利益です。固定費が5,000円なら、30,000 − 5,000 =25,000円が利益になります。
ここでいちばん大事なのは、最後に固定費を引くことです。1個あたりの利益(粗利)だけを見て「200円 × 150個で3万円も儲かった」と思っても、固定費を引くと利益は 大きく変わります。特にレンタル代や出店料が高いと、粗利は出ているのに最終利益はわずか、あるいは赤字——という ことも起きます。だからこそ、次に「最低何個売れば固定費を回収できるか(=損益分岐点)」を先に押さえておくと安心です。

【損益分岐点】何個売れば黒字になるか

損益分岐点とは、売上とかかった費用がちょうど同じになる「黒字と赤字の境目」のこと。模擬店では「最低何個売れば元が取れるか」と考えると分かりやすいです。式はこうです。
損益分岐点(個) = 固定費 ÷ 1個あたりの利益
※ 1個あたりの利益 = 売価 − 1個あたり原価。端数は切り上げる
たとえば固定費5,000円、1個あたりの利益が200円なら、5,000 ÷ 200 =25個。25個売れてようやくプラスマイナスゼロで、26個目からが本当の利益です。この数字を当日の朝に把握しておくと、 「まず25個売れば赤字は消える」という明確な目標になり、集客に力を入れるか・値下げで捌くかの判断基準にもなります。
固定費と1個あたりの利益から損益分岐点がひと目で分かる早見表を用意しました。自分の店の固定費と、ステップ3で 出した1個あたりの利益を当てはめて、当たりをつけてください。
固定費
利益100円/個
利益200円/個
利益300円/個
3,000円
30個
15個
10個
5,000円
50個
25個
17個
10,000円
100個
50個
34個
20,000円
200個
100個
67個
※ 損益分岐点(個) = 固定費 ÷ 1個あたりの利益 で算出。端数は切り上げています。この個数を売って初めて赤字が消え、 それを超えた分が利益になります。損益分岐点が見込み販売数(来場者数 × 立ち寄り購入率)より高すぎるなら、固定費を 減らす・価格や原価を見直すサインです。
損益分岐点が「見込み販売数に対して余裕をもって下回っている」なら、その計画は現実的です。逆に、損益分岐点が 見込み販売数ぎりぎり、あるいは超えているなら、かなり売らないと黒字にならない危ない計画です。その場合は、レンタル機材を減らして固定費を下げる、原価を見直して1個あたりの利益を増やす、といった手を 打ちます(いくらで売るかの詳しい決め方は価格設定の記事、何個仕入れるかは仕入れ量の記事で扱います)。

そのまま使える「模擬店 利益計算シート」

ここまでの計算を、上から順に埋めるだけで完成する1枚のシートにまとめました。ノートや表計算ソフトに写して、 A〜Hの空欄に自分の店の数字を入れれば、原価率・利益・損益分岐点・見込み利益まで一気に出せます。
項目
計算式
A
1個あたりの変動費(材料+容器+割り箸+調味料)
仕入れ総額 ÷ 作れる個数
B
売価(1個の値段)
価格設定で決めた金額
C
1個あたりの利益
B − A
D
原価率
A ÷ B × 100 (%)
E
固定費(レンタル・出店料など売れても増えない費用の合計)
各費用を合計
F
損益分岐点(最低何個売れば黒字か)
E ÷ C (端数は切り上げ)
G
見込み販売数
来場者数 × 立ち寄り購入率
H
見込み利益
C × G − E
※ A(1個あたり変動費)と B(売価)から C(利益)・D(原価率)が出て、E(固定費)と C から F(損益分岐点)が決まります。 G(見込み販売数)まで入れれば H(見込み利益)も計算できます。立ち寄り購入率など見込み販売数の考え方は仕入れ量の 記事で詳しく扱っています。
記入例で流れを確認します。A=100円、B=300円 なら、C=200円、D=約33%。E(固定費)=5,000円 なら、 F=5,000 ÷ 200 =25個(損益分岐点)。来場者2,000人・立ち寄り購入率6%で G=120個 と見込めば、H=200 × 120 − 5,000 =19,000円(見込み利益)。損益分岐点25個に対して見込み120個なので、余裕をもって黒字が狙える計画だと分かります。

原価・利益計算でやりがちな失敗

1

容器・割り箸を原価に入れ忘れる

いちばん多いのがこれ。材料費だけで原価を出して、カップ・トレー・割り箸・ソースの分を忘れると、1個あたり原価が 実際より安く見え、利益を多めに見積もってしまいます。提供に使うものは全部、1個あたりの変動費に入れましょう。
2

固定費を引き忘れる

1個あたりの利益(粗利)だけを見て「たくさん儲かった」と思い込み、レンタル代・出店料を引き忘れるパターン。 粗利が出ていても、固定費を引いたら手元にほとんど残らないことは珍しくありません。利益は必ず「最後に固定費を引く」まで計算します。
3

原価率と利益率を混同する

原価率(原価が占める割合)と利益率(利益が占める割合)は別物です。しかもこの利益率は固定費を引く前の粗利ベース なので、「利益率が高い=手元に残る」とは限りません。率はあくまで目安にして、最終的には固定費まで引いた金額で判断します。
4

見込み販売数で強気に見積もりすぎる

計算上は見込み販売数を売り切る前提ですが、実際には売れ残り・廃棄・値引きで販売数も単価も下振れします。 見込みは控えめに置き、損益分岐点を余裕をもって上回る計画にしておくと、多少読みが外れても赤字になりにくくなります。

計算した予測は「実売データ」で答え合わせする

ここまでの計算は、あくまで当日を迎える前の"予測"です。予測が当たったかどうかは、当日「実際に何が・いくつ・いくらで売れたか」の記録と突き合わせて、はじめて 分かります。この答え合わせに役立つのが、無料POSレジアプリのFesRegiです。FesRegiは現役の学生が「自分たちの文化祭の会計を楽にしたい」という理由で作り、実際に本番で運用しているPOSレジで、最初から文化祭の条件に合わせて設計されています。原価・利益計算には、次のように効きます。
1

実際の販売数・売上が自動で残る

商品をタップして会計するたびに、どの商品が・いつ・いくつ・いくらで売れたかが自動で記録されます。「正の字」で 数える必要がなく、混雑時でも記録が抜けません。計算で使った見込み販売数と、実際の販売数を突き合わせれば、予測がどれだけ当たったかが正確に分かります。
2

売上集計で「実際の利益」を出しやすい

売上は自動で集計されるので、締めのときに「実際の売上 − 原価 − 固定費」で本当の利益を出す作業がぐっと楽に なります。手計算での売上集計ミスも減り、報告書づくり(売上報告の記事で扱います)もそのまま進められます。
3

実績を残すと翌年の計算精度が上がる

「1個あたり原価○円・○個売れて・利益○円だった」という事実が記録に残ると、翌年は原価率も見込み販売数も、勘ではなくデータで見積もれます。今年の実績シートが、来年のあなた(や後輩)への最高の引き継ぎ資料になります。
レジ・売上集計・在庫管理・モバイルオーダーまで含めて、月額0円・端末追加料金0円・売上手数料0円。運営コストは 文化祭や学生を応援するスポンサー企業の協賛でまかなわれ、その分を学生に負担させない仕組みなので、あとから 課金される心配もありません。始め方はシンプルで、トップページの「無料で始める」から「ゲストで参加」を選べば、会員登録もGoogleアカウントも不要でその場ですぐ使い始められます(Google・Appleアカウントで始めることもでき、あとから連携すれば別の端末へのデータ引き継ぎも可能です)。
もちろん、FesRegiは「実際の売上を記録して計算の答え合わせを助ける」道具であって、原価や利益を計算するのは、この記事の式とシートです。損益分岐点や見込み利益は自分たちの手で計算し、記録は当日の判断と翌年の精度アップに活かす——という使い分けが おすすめです。

よくある質問

模擬店の原価計算はどうやってやりますか?
模擬店の原価率は何%が目安ですか?
模擬店の利益はどう計算しますか?
模擬店は何個売れば黒字になりますか(損益分岐点)?
材料費のほかに、原価に入れるべきものは何ですか?
原価率と利益率は何が違いますか?
なぜFesRegiは文化祭で無料なのですか?
計算した利益と実際の利益が合わないのはなぜですか?
模擬店の利益はどれくらい残るのが普通ですか?

まとめ

模擬店の原価・利益は、どんぶり勘定でなく式で出せます。①1個あたり原価を"見えないコスト"込みで出す → ②原価率・利益率を計算 → ③利益=(売価−原価)×販売数−固定費 → ④損益分岐点=固定費÷1個あたり利益の順で計算すれば、「何個売れば黒字で、完売したらいくら残るか」が自分で分かります。変動費と固定費を分け、 最後に固定費を引くこと、容器・割り箸を原価に入れることを忘れないのがコツです。
そして、計算した予測が当たったかは、当日の実売データで答え合わせをすると翌年の精度が上がります。手持ちの端末が 無料でレジになるFesRegiなら、会計と同時に商品ごと・時間帯別の販売数と売上が自動で残り、実際の利益の集計も 翌年の見積もりも楽になります。まずは今年の利益計算シートを1枚つくって、当日の実績と見比べてみてください。
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